夢に遅すぎることはない。マンガ原作者に挑戦した私の話

夢をあきらめたあの頃の私へ

子どもの頃、「マンガ家になりたい」と夢見ていた人は多いと思います。私もそのひとりでした。

けれど、社会に出て日々の忙しさに追われるうちに、その夢はいつの間にか遠のいていきました。


そんな私が、40歳を前にふと「このままでいいのかな」と自分を見つめ直したとき、「絵が描けなくても物語でマンガ制作に関われる仕事がある」と知ったんです。それが、「マンガ原作者」という存在でした。この出会いが、私の転機となりました。


才能がないなら、やるしかない

そこから原作執筆に挑戦。暇さえあればパソコンに向かい、ひたすら物語を書き続けました。でも、ただ書いているだけではチャンスは巡ってきません。


そんな私に

「今さら始めても時間の無駄」

「いい歳して夢なんて追いかけてる場合?」

「才能もコネもないのに通用するわけがない」

という冷ややかな声も聞こえてきました。


じゃあ、才能もなく、人よりスタートが遅い私が作品を形にするには、どうすればいいのか——。


考えた末、「書くこと」と同じくらい、自分の作品を編集者に「売り込むこと」にも力を注ごうと決めました。


出版社にアポを取り直接作品を持ち込んだり、出張編集部のイベントに足を運んだり……。一人でも多くの人に自分の物語を届けたい。その思いを胸に、私ができることをひとつずつ積み重ねていきました。


もちろん、売り込みをしたからといって、トントン拍子でうまく進んだわけではありません。

そもそも、

「うちは原作は受け付けていません」

「原作をやりたいならネームが描けないと話にならない」

などと門前払いをされ、読んですらもらえないことも少なくありませんでした。


やっと、夢が動き始めた

それでも数多く当たっていくうちに、「原作でも見ますよ」と言ってくれる編集部にも出会えました。


とはいえ、見てもらえたからといって、すぐに採用されるような甘い世界ではありません。

多くの場合は、ダメ出しの連続。

でも、この“ダメ出し”こそが、自分を大きく成長させるカギになったのです。


だって、相手はマンガのプロ。持ち込みは、いわば無料で受けられる添削の場のようなものでした。

そうして、粘り強く「書くこと」と「持ち込むこと」の両方を続けていった結果……


周りから「今さら始めても時間の無駄」と言われ続けた私が、今は「マンガ原作者」として活動しています。

念願だったマンガの本を出すことも、週刊連載をすることもできました。


「また書きたい」と思ったあなたへ

これからの目標は、より多くの人の心に届く作品を生み出し続けること。


自らの挑戦を通じて、

「私たちは年齢に縛られず、いつからだって夢に向かっていける!」

というメッセージを伝えていくこと。


そして、今は遠ざかっていても、「また書きたい」と思っている気持ちがどこかにあるのなら……。


「いつからでも、戻ってきていいんですよ」って伝えたい。私もそうだったから。